低酸素インキュベーター廉価版

ブラスト社の窒素ガス不要なガスリザーブ式低酸素インキュベーターについて、各種学会の附設展示を始めPRを進めています。デモとか引き合いとか増えていく過程で”もう少し安いタイプはないか”と聞かれることもしばしば。まあ、240万円ですからやっぱりそう来ますよね。と言ってもそれなりに技術力を集約しているので安易な安売りは出来ません。

一方、窒素ガスを充満させて酸素を追い出す従来型の低酸素インキュベーターを導入済みで、ライブセル観察用に2台目が欲しいという研究室も出てきています。それだと既に設置されているガス設備を使えば新設費用が掛かりません。そこで敢えて窒素ガスを使うことでガスリザーブ機構を省いたローコスト版ができないか試してみました。

窒素ボンベの設備は社内に無いのでN2カートリッジを使い、ひとまず制御機能は温度のみ

窒素ガスをチャンバーへ垂れ流して酸素を追い出す従来型の簡易版です。恐る恐る弁を開いてみると、アッという間に酸素濃度が下がりました。うん、何だかいけそうな気がする、、、と思いきやアッというまにカートリッジが空になりました。こらアカン!そもそも従来型だと窒素ボンベが直ぐ消耗して管理が大変という課題を解決すべくガスリザーブ式を開発したわけで、カートリッジじゃ実験すら満足にできるわけがないのです。

ただ、今回はあくまで”とりあえずやってみた”レベルで文字通り流しっぱなしです。お得意の電磁弁によるガス制御を最低限の機能に絞って使えばもう少し持続しそうです。何より価格を120万円くらい、いやもっと安く抑えられそうな予感。ちょっと策と案を練ってみます。

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