生物物理学会で初めてコンテナ方式ユニットを展示して、分子生物学会でも展示しました。その中の細胞伸展ユニットは意外と声がかかります。シリコン製の細胞ウェルを引っ張るもので、筋トレと同じく細胞に負荷をかけて成長を促すものです。
既存品だと大きすぎて培養チャンバー内に入らないので、専用ユニットをオリジナルで開発中です。結構力が要るのと周期と振幅を柔軟に設定変更させたいので、送り機構でのスライドにしようと考えています。でもとりあえず作ってみて、何だかいけそうな気がする。
意外に大変そうなのがシリコン製ウェルです。枠は厚みのあるシートを切り出せばいいのですが、底面には見えないくらい薄くて高透明なシートを張っています。職人芸的な手作りながら1発目の試作はどうにか作れました。
簡単そうに見えますが、滅菌やら定着コーティングやら細胞との適合性を検証するのが難儀しそうです。機械を作るエンジニアリング分野は得意とするも、細胞に接するサイエンス分野は一筋縄ではいきません。ここは市販のシリコンウェルを使うことにしました(実際に作ってみて判断するのがブラスト流)。
この後も続々?と新メカが登場する予定です。母機のコンテナを変えて色々な救助に役立てる某特撮メカみたく、オプションを変えることで多目的な実験に供する製品を目指します。