ふとしたきっかけで読み始めた「みをつくし料理帖」にハマってしまいました。
※シリーズ第一巻「八朔の雪」
江戸時代の料理をテーマに描いた小説で、上方(大阪)出身の主人公が料亭の再建を目指して江戸で奮闘する物語です。お話が料理を絡めて進んでいく、差し詰め江戸版”美味しんぼ”といったところでしょうか。
出てくる料理がどれも美味しそうでたまりません。。。シリーズ4作(継続中)を一気に読んでしまいました。艱難辛苦が降り注いでもへこたれない主人公の姿勢は、ベンチャー精神にも通じるところがあります。
ところで、小説では江戸と上方(関東と関西)の味付けや調理法の違いが丹念に描かれて、それがまたお話を膨らませる”隠し味”にもなっています。
今でこそ全国の情報が行き交って、違いに驚くことは少なくなりましたが、私の母は関西出身で、砂糖をかけたトコロテン、酒粕や白味噌仕立ての汁物、俵型おむすび等々、子供の目にも奇妙に感じたものです。その理由も文化や風土の観点から興味深く描かれて面白いです。