穴あきガラスヒーター

穴のあいたガラスコップは使えませんが、穴のあいたガラスヒーターは使えます。

その位置に回転軸を通したいとか、培養中のディッシュを顕微鏡で見る際にガラスで遮らないようにしたいとか、使い道は様々です。
でも、穴をあけると電流が迂回して、穴周辺の垂直方向に電流密度が増加するので平面より高温になってしまいます。
サーモグラフで見るとくっきり。

中央が117℃のときに穴周辺が121℃、、、温度差は4℃と想定していたよりずっと小さいですね。これなら面内温度分布のバラツキ公差に入ります。サーモグラフのレンジがオート設定なので温度の色分けが大きく出がちで温度差が目立ちますが、0-150℃レンジでの設定なら殆ど目立ちません。これを利用して培養用の35mmディッシュ専用チャンバーなど誂えてみます。
しかし顕微鏡の仕様には距離何mm以下にしなければ見えないとか書いてあるのですが、それを超えるガラスヒーターユニットの大きさを宛がっても実はちゃんと見えるのです。お客さんにも貸出などで事前に確認してもらい、特にクレームは無いところです。この当たり、顕微鏡メーカーさんと協議して実態を調査しなければと思う今日この頃です。

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