細胞培養における培地交換はその都度インキュベーター(培養装置)から容器を出さねばならないし、地味に手間がかかります。それで世間では親指くらいの極小ポンプを仕込んで電動で行う例もあります。ポンプ自体は手頃な価格で色々なメーカーから販売されているのですが、制御というか駆動系が結構いい値段します。おまけに色々と設定できるようにするためか操作がやたら多くてまごつきます。
そこでブラスト社が取り組んでいるこのポンプドライバー、シリーズコンセプトそのままに超小型に仕立てました!(テレビショッピング風に)。機能を絞って操作も限定することでお手軽に扱えます。
ポンプの流量を無段階で調節でき、待機時間と動作時間を設定できます。たとえば24時間待機の30秒だけ動作とか。ケースが小さすぎたので1系統の制御のみ組み込んでいますが、次はもう少し大きくして2系統(排液と送液)を切り替えられるようにします。ポンプは定格3V対応ならコンパチに使えるもので、これも次回作ではケースに組み込むかステージ近くにおけるようユニット化します。
ポンプ次第で潅流培養にも適用できます。というより顕微鏡インキュベータと組み合わせて超お手軽&激安MPS(生体模擬システム)まで作っちゃおうと野望?!が膨らみます。クラスⅣ医療機器を開発していた10数年前は最先端で超高度なシステム作りに取り組んでいましたが、今や目指すものは「最高」ではなく「最適」です。