以前、新しいタイプの細胞培養容器「NICO-1」を紹介しました。異なる細胞がフィルタで仕切られ、液性因子だけが互いに干渉しあう様を作り出すことができます。その名の通り2個が1組でニコイチ(Old世代なら車のニコイチを連想されるかと)。
しかし総販売元になるはずだったiPSポータル社担当事業部が富士フイルム子会社へ事業譲渡され、話は宙に浮いたままでした。それを発明者でもある金沢医大の先生が新事業として株式会社ギンレイラボ(製造元:伸晃化学株式会社)を立ち上げられ、先月から発売になりました。
それを受けてブラスト社でも取り扱いを5月から始めることとなりました。「細胞培養ポケットチャンバー」と組み合わせ、低価格で簡便なタイムラプス細胞イメージングを提供していきます。
再生医療に使えるのはもちろんですが、狙うは”癌”の研究です。癌はいきなり転移するのではなく、液性因子を出して他の細胞を変化させて乗り込みやすくするのですが、既存の培養容器ではそのトリガーイベントを観察するのが難しかったのです。でもNICO-1なら可能性があります。
NICO-1は2組1列が1セット(4ウェル)で1箱10セットの販売です。ポケットチャンバーとNICO-1(1箱)をセットにした「イメージングキット」を287,000円で発売します。
また、新たに専用設定した簡易版ポケットチャンバー”ライト”に2列のNICO-1とセットにした、インタラクティブ細胞培養「スターターキット」を199,800円で限定販売します。お試し用として展示会での直売です。
今週の11日(水)~13日(金)に東京ビッグサイトで開催される国際バイオテクノロジー展で初披露です。10月の癌学会の企業展示を今年のメインイベントに見据え、それに向けて徐々にプロモーションをかける予定です。
今までのブラスト社商品はすべて自社オリジナル製品でしたが、これからは他の優れた要素ともコラボして、新しい価値を作り出していきます。