低酸素用チャンバー「油浸対応バージョン」

培地に浸されている細胞は対物レンズが下に置かれてる倒立式の顕微鏡で観察します。そのためブラスト社の顕微鏡インキュベータは底面が培養容器の形状に開口しています。しかし低酸素インキュベータは底面にもガラスを嵌めて密閉しているので、対物レンズを培養容器に近接させられません。つまり高い倍率では観察できない欠点がありました。

そこでアレヤコレヤと工夫して、特別な容器を誂えてチャンバー底面に嵌めてみました。

容器を白にして目立たせました(容器についているリード線は検証用の温度センサ)

2重円筒になっていて極薄のカバーガラスを挟んで固定します。底面のガラスにどうやって嵌めようかと悩みましたが、よく考えたらカバーガラスだけ視野を確保できれば良いので、底面を樹脂にしました。

底面から見た図

これで容器に挟んだカバーガラスをチャンバー外に露出させられ、油浸や共焦点といった特殊な顕微鏡での観察も可能になりますyピース。先だってやっと特許出願できたのでブログ初お披露目です。

3月の京都での再生医療学会、出展費用の請求書が来ました。3小間とっただけあっていつもより少し(かなり?!)お高いのですが、現時点で現地開催は決行ということです。極薄のカバーガラスから放熱するためかターゲット温度がちょっとドリフトするので、学会までに微調整して完成品を展示します。

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