開発中のハイパーサーミアシステムは、制御するコントロールタワーと、人を加温するプラットフォームに分かれます。
プラットフォームは薬のカプセルにも似た形状で、加温カプセルと呼んでいます。中に特殊なヒーターが入っています。全体のシステム設計とコントロールタワーはブラスト社の主管ですが、このカプセル製造は中国の航空機メーカーが担ってくれました。
でもこれ、カプセルの中へどうやって入るの?と写真を見た人から良く聞かれます。それはですね、上半分のドームが下へグゥィィ~ンッ!と電動収納されていくのです。
※開いている途中です。開ききったら完全にフラットになります。
ドームは加温中に密閉して雰囲気温度を保つ大事な役目がありますが、出入するときはとってもジャマに。各国で開発されている装置では、上へ跳ね上げたり正面にスライドしたり、そりゃもう大騒ぎ。
それで、まるで特撮映画のヒミツ発進基地みたいな仕掛けにしたわけです。具体的な構造は向こうのエンジニアが頑張って作ってくれました。ただ、レールの精密加工は中国で出来なくて日本の工場に依頼したそうです。
昨日のテクニカルショウでも感じたのですが、素直にモノ作りは楽しい。それがビジネスになれば面白い。さらに人の役に立てば天命。製造業にとっては厳しい時代であっても、頑張って行こうと思えるのです。