面全体が発熱するガラスヒーターは温度分布の均一さを売りにしています。しかしチューブの場合、縦に配置すると熱が上に移動するのでどうしても頭寒足熱の逆になってしまいます。
それじゃあ具合が悪いこともあるので、”常に吸熱される状態を作り続ければバランス取れて均一になる”として、次のようなレイアウトを考えました。
試してみると、中々塩梅が良いようです。でも加熱能力も奪われてしまうので、電圧を上げて力技で乗り切る手立てが必要ですね。
これを応用すると、パネル状のものも出来そうです。パネルの場合、通常は±5%の分布(200℃のとき±10%)ですが200℃を超えると絶対値として分布が大きくなってしまいます。
たとえば箱型加熱炉の上下にガラスヒーターを設ける際、断熱のために2重サッシ構造にしますが、そこに窒素ガスを流すのです。
これも良いかなと思いましたが、図の左右で熱が移動するので偏りが顕著に出てしまいました。そこで送気と排気のポートを左側に集中させ、熱風が内部で循環してから出て行くようなレイアウトにしてみたところ、最初のよりはマシになりました。循環の度合いがまだ不均一なようですが、でも方向性としてはあっているようです。
営業活動の傍らでこんなことを日々、地道に積み重ねています。