透明フィルムヒーター

温灸ガラスヒーター以来その用途が広がっていますが、ガラスヒーターの最大の欠点は”割れる”ことです。ガラスゆえに仕方ないことです。
そのため基材にガラスじゃなくフィルムを使ったものはないか、という問い合わせがちらほら来ます。でも透明フィルムヒーターは意外にも数社から販売されているのです。主に保温用で温度は数十℃くらいまでなので目新しさはなく、今さら価格競争に乗り込む気もないしなぁ。
それでも”出来ない”と言うだけでは芸がないので、試しに作ってみました。

  ☆透明フィルムヒーターは曲げても使えます♪
実はこれ、液晶パネルに使われている透明導電膜フィルムの両端に銀ペーストを塗っただけのもの。透明導電膜フィルムは広く販売されていますので、サンプルで幾つか引いてみました。
加温能力は最大でも100℃くらい。ガラスヒーターよりずっと低いですが、フィルムの耐熱性が100℃ちょっと、そもそもフィルムを求められるテーマは余り高温を要しないので、これくらいで良いのです。
色々試験して、一つ気が付きました。確かに衝撃には強いのですが、傷が目立つ!
ガラスじゃ少々擦過しても傷一つ付かないのに、フィルムはシャシャッっていう筋が直ぐに入ってしまう。これはちょっと厄介です。
ただ、長所短所を理解して使い分けすればいいので、バリエーションが増えることは良いことです。大事なことは、これをどう活かしていくか。多様な温度制御は勿論、高効率な伝熱レイアウト、断熱筺体などなど。
弊社は単なるヒーター屋ではなく「総合的な熱ソリューション」に主眼を置いているので、透明フィルムヒーターも商品ラインナップに加えようと思います。

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