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技術情報

TECHNOLOGY INFORMATION

ガラスヒーターとは

透明のまま200℃まで発熱する「透明ガラスヒーター」

概要

  • 透明導電膜をガラスに蒸着して、通電すると電気抵抗で発熱します。
  • 発熱しても透明なままで、ガラスが持つ光学特性は全く変わりません。
  • 面全体で発熱することで高い伝熱効率で対象物を温度上昇させます。

※写真はS100(透明加熱エリア100mm角)用ガラスヒーターのサーモグラフィ

構造

  • ガラス(※1)に透明導電膜(※2)を高温にて蒸着します
  • 透明導電膜の両端に電極として銀ペーストを設置します
  • 目的に応じて、蒸着面にガラスカバー(※3)を施します

※1:低熱膨張ガラスで急激な温度変化にも耐えます

※2:酸化インジウム(ITO)を主としたレアメタル

※3:蒸着していないガラスを蒸着面に組合わせます

特長

  • 最大200℃まで早く上昇します。加温・冷却を繰り返しても割れません
  • 高温でも透明度は変わらないまま、対象物を観察しながら加温できます
  • 導電膜は常用150℃で使用する限り殆ど劣化しない高耐久性を有します
  • 加熱中に金属成分が一切析出しないので微量元素計測にも適しています
  • 面内の温度分布は200℃に加温した時で±10℃以下です

※温度が低くなるほど温度分布の幅は小さくなります。
※辺縁部10mm幅は放熱により温度低下が著しいので均一分布の評価から除外

量産対応

製造方法によりスケールメリットが大きく、大量製作すると価格を抑えられます。

  • 寸法:最小20mm×20mm~最大400mm×400mm(パネル形状)
  • 定格:AC100、DC3~36V(要求加温能力による)
  • 基材:石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス

※仕様に応じて最低ロット数の設定があります。イニシャル費用は別途申し受けます。

※チューブ形状は量産および特注に対応しておりません。

※ガラスヒーターは精密、高精度な理化学向けです。それ以外の用途はお受けいたしかねる場合がございます。

ガラスヒーター FAQ

技術関連

Q1.どうしてガラスが熱くなるのですか?

A.ガラス表面に非常に薄い金属膜(透明導電膜)が蒸着してあり、通電すると電気抵抗で発熱します。透明導電膜はガラスと堅固に一体化しているのでガラス全体が熱くなります。

Q2.ガラスの材質は何ですか?

A.主にホウケイ酸ガラスを用いています。線膨張係数が小さいので熱衝撃には強く保証値の200℃以下であれば早い温度上昇でも割れることはありません。ただし物理衝撃には脆いのでご注意ください。
※光学特性を重視する場合は石英、低温で透過率を要する場合は青板といった具合に用途によって変えています。

Q3.ガラスヒーターの耐久性はどの程度ですか?

A.仕様で定められた定格や耐熱温度以下なら殆ど劣化しません。10年前に納品した製品が今でも現役で使われています。ただし腐食環境で使用すると酸化して発熱しなくなったり局所的に熱くなったりします。またガラスゆえに物理衝撃には脆く、破損の恐れが高くなります(強化ガラスには蒸着不可)。

Q4.サイズや加熱性能を指定した特注製作は出来ますか?

A.標準品の最大200mm角は元より特注サイズの予備品も在庫しており、ご要望のサイズにカットすることも賜っています。新規製作では最大で400mm角も可能です。発熱性能は単位面積当たりのW数で表されるので、印可電圧で調整します。
※簡単なポンチ絵をいただければ図面化してお見積りします。ただし理化学用途以外では耐久性を担保しておらず、お受けいたしかねる場合がございます。

Q5.丸い円板形状は製作できますか?

A.電極は平行にする必要がありますので加温エリアは四角となります。電極を湾曲させると、下図のように直径では電極間距離が離れて抵抗値も増加するので発熱量は著しく低下し、温度分布は大きく偏ります。

※補足:組み込み対象が円形の場合、円形ホルダに正方形のガラスヒーターを嵌め込むことで対応します。

Q6.ガラスヒーターに穴をあけることはできますか?

A.加工そのものは可能ですが、電流に対する垂直方向の直径では電流密度が集中し、ホットスポット(局所的な発熱量の増加)が生じます。蒸着面積より10%以上大きく開口すると温度分布は著しく偏ります。ただし孔面積1%以下(実績例;70mm×90mmに対してφ10)では差異を最小限に抑えられます。

Q7.エリアを区切っての加温は可能ですか?

A.導電膜にコンマ数mm幅の溝を掘ることでエリアを区切って発熱させることができます。ただしエリアごとに温度制御が必要です。また隣り合うエリアは伝熱して温度差が生じにくいこともあります。
※ガラスを切断して隣り合わせに配置すると境界の伝熱を抑えられます。

Q8.敢えて温度勾配を設けることは可能ですか?

A.通常は電極を平行にして面全体を均一に発熱させます。電極に傾きを設けることで電極間距離ひいては抵抗値に勾配ができ、無段階での温度勾配が生じます。例えば昆虫の羽化実験で温度依存性を実験するときに適用します。一番高いところを温度制御して事前に部位別の温度を測定することで、温度制御1系統だけで温度以外の環境を同一条件にて実験できます。

制御関連

Q9.温度制御はどうやって行うのですか ?

A.ガラスヒーター表面に温度センサを貼付し、検出された温度をフィードバック制御しています。加熱対象物にも温度センサを張り付けて環境に応じて制御対象を適宜切り替える自律温度制御もご用意しています。

Q10.冷却はできますか?

A.ガラスヒーターはあくまで発熱機能(ヒート)のみです。ユニットにおいてはペルチェ(半導体冷却)に吸熱アルミブロックを設け、ガラスヒーターの横に配置することで冷却が可能です。ただしアルミブロックは透明ではありません。

Q11.電圧は何Vですか?

A.AC100V、DC3~36Vをガラスヒーターの仕様や用途に応じて適用します。

調達関連

Q12.ガラスをお渡しするので蒸着だけしてくれますか?

A.ガラス加工も含めたヒーターとして品質保証を行っておりますので、蒸着だけの受託はお受け致しかねます。

Q13.一枚から購入できますか?

A.標準品は1セットからお売りしております。また標準品をカットする場合も1セットでお受けしています。ガラスヒーターを新規に製作する場合、仕様によっては最小製作数量の設定がありますので、別途ご相談ください。

Q14.特注品の納期はどのくらいですか?

A.在庫していれば1週間以内で、特注の場合はおよそ1ヶ月です。仕様によっても異なりますので一度お問い合わせください。

Q15.注文は商社・代理店を通さなくて良いのですか?

A.弊社は商品を最短・最適・最安でお届けするため中間業態を撤廃した直販方式ですので、エンドユーザー様が直接ご購入いただけます。購買規定で商社仲介が必要な場合、まずはエンドユーザー様からお問い合わせページにてご相談ください。
※低酸素インキュベータ、モバイルヒーターなど一部の製品は直販限定となり、商社経由ではご購入いただけません。

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